interstyle magazine
 COLUMN
skate columnSKATE COLUMN 2011/6/15  
originalstyle/山口幸士
90年代後半より始めたスケートボードの魅力に迫るべく、スケートスポットの風景画を描くというストリートアートの今までにはないアプローチで制作活動を行っている アーティスト/イラストレーター。
http://orista.jp/
1回目 2011/6/15 『originalstyle』
2回目 2011/7/6 『チイサナコトカラコツコツト』
3回目 2011/7/20 『-brightly shining town-』
4回目

2011/8/3

『NOTHING GOLD CAN STAY』

『originalstyle』

はじめまして、こんにちは。
渡辺アルトくんからコラムバトンを渡された山口幸士と申します。
originalstyleという名前で活動しているアーティストです。

僕は主に、街に存在するスケートスポットの風景画を描いています。
なぜスケートスポットを描き始めたかというと、
数年前に絵を描く事に行き詰まっていた時期がありました。
いわゆるスランプです。
絵は描きたいけど、何を描きたいのかわからない、何を描いても納得がいかないという症状です。
その時には一人で悩んで悩んで絵を描きました。
しかしすっきりしない状況が数ヶ月続きました。
そこで、色々な方に相談しては自分とは一体何者なんだ?と問いつめてみました。

その中の一人に、若手建築デザイナーの方がいました。
その人は、ある公園のデザインを数人の若手デザイナーとプレゼンテーションで競い合ったそうです。
その公園にはホームレスの方が住み、ゴミが散乱していて
子供が入りたくなるような雰囲気ではなかったそうです。
そこで、他のデザイナーは奇麗でクールな公園を設計し直したそうなのですが、
その方は、公園本来の姿を取り戻そうとして、
公園のゴミ拾いから始めたそうです。

僕はこの話しを聞いてハッとしました。
自分の置かれている環境やバックボーンを一度見直してみようと。

そこで自分はスケートボードが好きで、
普段何気なく生活している中でも
この縁石は練習しやすそうだなとか、このバンクおもしろそうだなとか、
街をスケーター特有の目線で見ている事に気がつきました。

昔滑っ ていた地元のスポットでも今はスケート禁止の看板が立てられ
縁石にはスケートガードが付けられたりと、
消え行くスケートスポットも見てきました。

また、 おじいちゃんが風景画家だったこともあり
消え行くスケートスポットを自分なりの表現で残しておきたいと思い、
街に存在するスケートスポットの風景画を描くことが、
自分にしか出来ない事なのではないかと思いました。
そうしてスケートスポットの風景画を描くことにしたのです。

originalstyle-shinyokohama-
shinyokohama

今はまだ40~50カ所ぐらいしか描けていないので
まずは100カ所目指して描いていこうと思います。

originalstyle-tamachi-
tamachi

そんな中、突如起こった大震災。
街が存在しなければ、もちろんスケートスポットも存在しません。
いや、スケートをやってしまえばどこでもスケートスポットになるのかもしれません。
しかしスケートボードそのものや、その気力さえも流されてしまっているのかもしれません。
被災者の支援・街の復興に向けて僕も力になれるよう頑張ります。
今回の大震災により被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
被災地の方々や被害に遭われた方々が早く安心した生活を過ごせますように心より願っています。

originalstyle-odaiba_wooddeck-
odaiba wooddeck

これから何回かコラムを書かせていただきますので
興味のある方は見てみてください。
宜しくお願いします。
オリスタ


skate columnoriginalstyle/山口幸士
1回目 2011/6/15 『originalstyle』
2回目 2011/7/6 『チイサナコトカラコツコツト』
3回目 2011/7/20 『-brightly shining town-』
4回目

2011/8/3

『NOTHING GOLD CAN STAY』
 
 
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