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 COLUMN

skate columnSNOW COLUMN 2011/9/21

 

櫛渕 忠一
群馬県出身
川場スキー場のスタッフとして23年勤務。
パトロール、レストラン、駐車場、索道、圧雪等
スキー場の経理以外の仕事は全て経験。現川場スキー場副支配人。
川場スキー場とゴルフをこよなく愛す今年42歳を迎えた頑固オヤジで川場の核。
自分が面白いと思ったことは実現し、「川場らしさとは何ぞや」と自問自答しているうちに
毛髪率が5%になった床屋の息子。
ピステンを操る腕前は、日本でもTOPクラスと言われている。
HP http://www.kawaba.co.jp/
TW http://twitter.com/#!/kawabaski
FB http://www.facebook.com/kawabaski
1回目 2011/8/17 『時代の変化を捉えるということ・・・』
2回目 2011/8/31 『スキー場の強みを知る・・・』
3回目 2011/9/5 『人と人をつなげてサービスの充実を図る・・・』
4回目 2011/9/21 『理想はわくわくするようなスノーリゾートに・・・』

『理想はわくわくするようなスノーリゾートに・・・』

とうとう最終回になります。
各地でスノーリゾートの催事もスタートする季節になり、
ゴルフのことばかりも言っていられなくなり残念でもありますが、
いよいよ始まるぞ~、という期待も高まってきました。

今シーズンの川場のパンフレットの表紙。DVDの川場パーフェクトガイド
多分、来場者の方々もこの時期になると、
今シーズンはどうしよう? どこ行こう? いつ行こう? 誰と行こう? など、
いろいろお考えになり期待感でいっぱいだと思います。
受け入れる私達は、そのような皆様の期待に応えるため、
いや「期待以上の楽しみ」を持って帰っていただくため、
来場される方以上の期待感を持ってお待ちできるようにしております。
これまでの3回のコラムで勝手ながらお話させていただいたように、
私どもスキー場のスタッフ(少なくとも川場)は、
お客さんにリピートしていただけるように、できる限りの準備をしてきております。
ですから、不安はあっても、シーズンが始まることにおいて恐れてはおりません。
不安は予期せぬ事への不安であり、恐れは準備ができていない事だと考えております。
川場は、隠すことなど何もなく、「首都圏から2時間でパウダー」を滑れるスキー場であり、
それを生かすためのメニューをゲレンデにも館内にも用意しているということです。

素晴らしい雲海も川場のサービスに参加すれば体験できます
始まってしまえば、興味はすでに次のシーズンへの課題探しに移ります。
日々の仕事は、仕事ではなく作業であり、課題探しこそ仕事だと考えます。
そして課題を洗い出し、それをクリアしていくために考える!
これこそ、今私達スキー場のスタッフが当たり前に実行していかなければいけないことだと考えます。
スノーリゾート産業が目指さなければいけないことは何か?
それは特色あるスキー場作りであり、お客さんの「笑顔」を継続できるサービスを日々進化させることです。
そのために必要なことは何か?
それは「軸を作ること」であり、「考える事をやめないこと」です。
今年3月11日に東日本大震災が起こり、
広い意味でまだまだリスク管理が不足していたことを自分自身実感し、
心機一転スキー場のあり方を学びなおす良い機会でもありました。
だからこそ、今シーズン自分達が学んだことを、どれだけお客様に感じていただけるか、楽しみで仕方ありません。
もっと単純な話をしてしまえば、人間働いてばかりでは、人生楽しくないと思います。
スキー場に来場されて、爽快な気持ちになっていただき、また日々の活力にしてほしいと思います。
僕らはその楽しみを提供する事を生業としております。
ですから自分自身が楽しめないといけないと常日頃考えています。

昨シーズンは、川場では中々味わえないビッグキッカーのイベントも実施。
専門誌「スノースタイル」と「フリーラン」で広報していただきました
確かに今、スノーリゾート産業に逆風が吹いているようには感じます。
しかし、こういうときこそ真価を問われるのだとも思います。
これまでの保守的な障壁を崩さなければいけないことも多々あるでしょう。
その裏で守らなければいけない伝統も各スキー場によってあると思います。
それらを踏まえて、スノーリゾート産業は
今こそ「新たな考え方」や「新システム」に取り組まないといけないのだと感じます。
調子が良いとか悪いとか決めるのは、
ほとんどの場合「天災」ではなく「人災」であることを認識していかないと
全て調子の悪い理由が外部的要因になってしまいます。
そうすると人間は考えることをしなくなるのです。
実際川場スキー場は、親会社が日本スキー場開発に昨年から代わり、
長野県の竜王スキーパークや鹿島槍との連動性も考えていかねばならず、
群馬北部地域のスキー場が一体になり宣伝をする利根沼田スキー場広報宣伝協議会にも加盟している関係上、
エリアとして活性化の調整も必要なのです。
やることは山積みであり、関係する方々とも常に意思統一を図らなくてはいけないのです。
但し、これがおろそかになると全てが上手く回らなくなります。
多くの産業において、一人勝ちという状況が長続きすることは皆無であり、
同業社も同じように調子が良いという風にならないと、いけないと考えます。
皆さん手を取り合い切磋琢磨していきましょう!

一人でも多くのお客様の期待を上回るスキー場作りをしていきたいです
これまで20年以上スノーリゾート産業に携わって何とか生きながらえてきましたが、
ご指導いただいた諸先輩方、いつもヒントをいただいたお客様、
一緒に頑張ってくれたスタッフ、パートナーのみなさんにお礼を申し上げると共に感謝いたします。
偉そうなこと沢山言ってしまった事も目をつぶってくださいね。
最後にコラムを連載させていただく機会を与えてくれたインタースタイルにも感謝いたします。
では、今シーズンもそれ以降も、みんなでスノー業界全体を盛り上げていけるように
僕らが「わくわくしながら」この冬を待ちましょう。
そして冬が終わった暁には、ゴルフとお酒を「笑顔」で楽しみましょう!
ありがとうございました。

安全で、みんなが笑顔になれるシーズンになりますように!!



snow column櫛渕 忠一
1回目 2011/8/17 『時代の変化を捉えるということ・・・』
2回目 2011/8/31 『スキー場の強みを知る・・・』
3回目 2012/9/5 『人と人をつなげてサービスの充実を図る・・・』
4回目 2011/9/21 『理想はわくわくするようなスノーリゾートに・・・』
 

 
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