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 COLUMN
skate columnSKATE COLUMN 2010/8/31  
ドラボン
宮城豪。あるきっかけから「ドラボン」と呼ばれその後定着。
沖縄県出身 33才 スケート歴20年位。
スポンサー:ROBOTproject COLORCODE HARD ZEISS
1回目 2010/7/21 『OVERGROUND BROADCASTING』
2回目 2010/8/4 『沖縄 days』
3回目 2010/8/25 『スケートビデオと大会』
4回目 2010/8/31 『出会い、そして広がっていく』

『出会い、そして広がっていく』

なんで「ドラボン」なの?
「ドラボンT」って何?
そうですよね、説明を忘れていましたね(笑)
上京して居候させてもらっていた姉のアパートのすぐ近くに、やたらと広い公園がありました。
早速プッシュで公園を散策してたらいきなりいろんなセクションが置いてある広場があって、
スケーターやBMXの人がたくさんいました。
その中に雑誌で見た事のあるモミアゲがクールでスマートな風情のスケーターがいました。
URA3でした。
そうです、そこは駒沢公園だったのです。
当時から彼はすでに駒沢公園の主の風格を漂わせていました。
相変わらずあまり喋らない感じの自分だったんですが、
URA3はいつもウェルカムな感じで接してくれて嬉しかった。
それからは駒沢公園がローカルになりました。
当時としてはかなり豪華な鉄板のクォーター、フラットバンク、ヒップなどがあったんですが、
自分はひたすらフラットの丸レールのみをやっていました。
別にRが嫌いとかではなくて、丸レールの高さ、長さ、太さ、全てがいい感じだったので、
それだけで何時間でも楽しむ事が出来たのです。
いつもそればっかりやっていました。
ところで何でドラボンなのよ?そうでした(笑)
ある日駒沢公園でいつものように滑っていると、また雑誌で見た事のあるスケーターを見かけました。
少し尖っていてアクの強そ~なオーラで、フルプッシュでヒップをブットンデいました。
それが森田貴宏でした。
スケートショップでたまたま見たFESNの「東西南北」。
これがほんとに衝撃だった。
まずアメリカのビデオでも見た事のないスケートと音楽と映像がリンクした作り込まれた編集。
そしてこれまで見た事の無かった地方に隠れていた逸材がこれでもかと出演していた。
森田貴宏自身の滑りがまたヤバくて、全ての技が鬼フルプッシュで、
オーリーb/sシフティーからのレイトf/s180という今だに誰もやっていない世界初トリックを
あの当時で既に出していた。
ただ「東西南北」なのに「南」の沖縄のスケーターが誰一人として出ていなかったので、
これはぜひ撮影してもらって、
沖縄にも本気のスケーターがいる事を全国のスケートシーンに知らしめる必要があると感じていた。
そして遂に出会うべくして森田貴宏と遭遇したのでした。
「ドラボン」というのは、ドラえもんとバカボンのパパの複合キャラ(恐らく無断)で、
他にもサザエさん、波平、鉄腕アトム等の日本を代表するキャラ達のありえないコラボが世間を騒がせていた。
その当時も何か引っかかるものを感じていたんですが、
流行に流されてる感がイヤで、見て見ぬフリをしていた。
その数年後、みんながすっかり忘れた頃、
ディスカウントショップでたたき売りされていた
その「ドラボン」のプリントが大きく前面にあしらわれたTシャツを見つけ、
そのシュールさ、アヤシさ、その裏に潜むトゲトゲしさに惹かれ、
スケートする時に好んでよく着るようになりました。
それを着てスケートする事は、本来自由であるべきスケートボードが、
画一化されて行くように見えた当時の東京一極集中型スケートシーンへの
自分なりの無言の反抗でもありました。
森田貴宏と遭遇した時も自分はドラボンTを着ていたのですが、
森田はすぐにその事を見抜いて、
自分の事を「ドラボン」と呼んでくれるようになりました。
そしていつの間にか「ドラボン」は広がって、定着していったのでした。
森田貴宏と自分は、見た目も性格もスケートスタイルも全く違いますが、
実は根っこの部分ですごく似ていたのです。
自分は森田の映像作品とスケートからそれを感じ、
森田はドラボンTと丸レールからそれを感じ、
お互い引き寄せあったのだと思います。
出会いから10年以上経った今も、相変わらず共にスケートビデオに情熱を注いでいます。
その情熱は更に熱を帯び、世界へと広がって行こうとしています。
 
そろそろお時間となりました。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
私ドラボンはこれからもスケートビデオを通して表現し続け、更なる高みを目指します。
はい、では次回からのスケートコラムは自然な流れで、
つい先日自身のスケートボード映像プロダクションFESN から
「OVERGROUND BROADCASTING」以来の大作「LIBE BRAND UNIVS.」を
発表したばかりの森田貴宏が登場します!お楽しみに!


skate columnドラボン
1回目 2010/7/21 『OVERGROUND BROADCASTING』
2回目 2010/8/4 『沖縄 days』
3回目 2010/8/25 『スケートビデオと大会』
4回目 2010/8/31 『出会い、そして広がっていく』
 
 
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