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 COLUMN
skate columnSKATE COLUMN 2013/8/21  

山西(ハマジ)卓也
大阪市在住
スポンサーはHEROIN SKATEBOARDS,SPOTAKA,COLORCODE,INFECTION
FILM http://whev.com
1回目 2013/7/3 『ミクロとマクロ』
2回目 2013/7/17 『OSAKA DAGGERS in LA』
3回目 2013/8/7 『VIDEO NASTY試写会 in LA』
4回目 2013/8/21 『スケートボード』

『スケートボード』

早いもので今回で4回目、俺のコラムも最終回という事で、
最後に俺が思うスケートボードについて書いてみようと思います。
楽しいものであるという一言で終わらせる事が一番ポジティブであるのはわかっているのですが、
あえて俺という人間が経験してきた事、そして感じている事、考えた事を話させてもらいます。
これは俺個人的な意見であり、それが正しいとか間違ってるとかというわではなく、
あくまで俺という人間がとらえたスケートボードだという事なので、そこは誤解のないようにお願いします。
大きな部分から見たら自分の人生の扉を開く鍵であると思うし、
小さな部分から見たら家から出てすぐに乗って遊べる道具だと思います。
自分の経験からすれば、スケートボードを始めたという事で、
自分の行動する範囲が家の近所から隣の街から違う県、
そして外国へといけるきっかけになったのと同時に、
人とのつながりに関しても、同じ学校の友達から始まって、
どこかの国に住んでる外国人の友達までの交友関係を築いてくれるツールにもなりました。
そのおかげでスケートボード以外の部分、
たとえば外国の環境や習慣、それから外国の言語など、
それは学校で勉強するような頭の中に詰め込むような方法ではなく、
すべてスケートボードをしていた経験で自然に身についていきました。
外国の雑誌、ビデオ、外国から日本に来るスケーター、そして自分が実際に外国に行った経験がすべてです。
(もちろん、ペラペラ英語が喋れるわけではないし、
読むことも書くことも完璧には出来ないけど、最低限コミュニケーションはとれるレベルです)
そしてスケートボードを通じていろいろなカルチャー、
スケートボードビデオから映像や音楽、雑誌からファッションやアート。
ただ、勿論、社会的に良いとされるものばかりではないけど、
実際にスケートボードをしていなかったら知らなかったであろう事が
沢山知る事が出来た事も俺自身にとっては凄くよかったと思える事の一つです。
とりあえずスケートボードを大きな部分から見たときに、
俺自身は色々な事を経験する事が出来るツールとして素晴らしいと思っています。
次にスケートボードを乗る事で体験した事。
その前に、なぜ俺がスケートボードを始めたのかというと、
映画【バックトゥーザフューチャー】という映画を見たのがきっかけでした。
主演のマイケルJフォックスがスケートボードに乗っているシーンがあるのですが、
そのシーンを見て、衝撃を受けたのがきっかけです。
ストーリーは大まかにしか覚えていないんだけど、
たしか敵から逃げてるシーンでスケートボードに乗っていて、
車に掴まって滑っていたり、テールを削って火花をちらしていたり、
技というよりも、ただひたすらスケートボードに乗って滑っているというシーン。
それがしたくてスケートボードをはじめました。
俺は別に技をしたかったんじゃなくて、スケートボードに乗りたかっただけなんです。
技があることも知らなかったので、
ただひたすらマイケルJフォックスのように滑りたい気持ちでいっぱいでした。
どれだけ板の上にのっていられるのかという部分がとても大事な部分であって、
板に乗せられているんじゃなくて、自然に無意識で板をコントロールして街を滑れるかという事が、
俺の中のスケートボードで大事な事だといまだに思っています。
地面の振動と感じる風、曲がる感覚やテールをこする感触。
初めて上手にチックタックで進むことができて、
プッシュ、ターンやオーリーなど、どんどん出来る事が多くなって、
はじめにスケートボードに立つことができた感動などは記憶の奥底に眠っていくけど、
スケートボードの技は決まっているわけではないので、
自分次第で常に新しい感動を味わえるというのも素晴らしいと思います。
前回のコラムでチョッパーの事を書きましたが、
本当にニュートラルにスケートボードを楽しむというのは、
常に発想は自由であるというのが条件なのかなと思います。
俺がつくった映像作品で【LIFE+α】という作品があるんだけど、
そのオープニングとエンディングにtitleという詩集からの言葉を
使わせてもらっているのですが、まさにその言葉がすべてだと思いました。
きっと観た事がある人もいるかもしれませんが、
スケートボードに乗る事に気持ち的に疲れてしまった人は、ぜひもう一度観てもらえたらと思っています。
観た事ない人は、偏見などをなくして、ニュートラルな気持ちで観てもらえたらうれしく思います。
色々書かせてもらいましたが、
俺自身、文章で伝えるよりも、映像で伝える事が得意なのかもしれないので、
この【LIFE+α】が俺が思うスケートボードの事を代弁してくれていると思っています。

文章をここで書かせてもらっておきながら、
映像を観てもらったほうがわかりやすいなどと、舐めた事を言ってるかもしれませんが、
今回このようなコラムを4回にもわたって書かせてもらった経験から理解した事です。
勿論、経験せずにわかる事はしなくてもいいのはわかるのですが、
一生懸命取り組んだ事で、改めて自分を知るという事は悪い事だと俺は思っていません。
だから今回、自分なりにこのコラムに対しては、
なるべく多くの文字数でいろいろな事を伝えたいと思いながら取り組んだし、
何か観てる人に伝わればという気持ちで取り組んだ中で、
やっぱり俺は文章よりも映像で伝えたほうが伝わりやすい可能性があるなと感じました。
そんな俺のコラムを4回にわたってみてくれた人には感謝しています。
そして、この場所で言いたい事を言わせてくれたインタースタイル運営の皆様、本当にありがとうございました。とても素晴らしい経験をありがとうございます。
最後にスケートボードを乗る上で、
自分がしてこなかった経験があるからこそ、反面教師にしてもらえたらと思う事があるのですが、
オールラウンドに滑れるスケーターはやっぱりすごいという事。
俺は正直幅が広いスケーターではありません。
トリックに関して語れるようなスケーターではありません。
なんでもトライしてください。
ランプでも、バーチカルでもフリースタイルでも、
ストリート、回し技からマニュアル、オールドトリックから最新の技まで。
それがスケートボードを知る上で、一番早道だと思います。
なんでもできるスケーターは、より多くのスケートボードの楽しさを知れると思います。
それは間違いないのではないでしょうか?
これにて俺のコラムは終わります。
次回からは、知る人ぞ知る、大阪が生んだ最終兵器、
スケートの本場LAでも現地スケーターから一目置かれ、
もはや大阪藤井寺市の太田雄士ではなく、
世界のDAL THE HANDSOMEと言っても過言ではないDALにバトンを渡したいと思います。
彼がどんなコラムを書くのかまったく予想がつきませんが、
文章能力に定評がある彼に爆弾のようなコラムを書いてもらいましょう。
つまらない世の中に怒りの一撃を。
狂った世の中にもっと狂った発想を。などをスローガンにしているとかしていないとか。
では、こうご期待!!
ハマジ
http://instagram.com/hamaji_photo

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1回目 2013/7/3 『ミクロとマクロ』
2回目 2013/7/17 『OSAKA DAGGERS in LA』
3回目 2013/8/7 『VIDEO NASTY試写会 in LA』
4回目 2013/8/21 『スケートボード』
 
 
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