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skate columnSKATE COLUMN 2014/8/27

 

清水潤
1981年4月27日生まれ、岡山県津山市出身、福岡在住、一児の父、33歳。
福岡を拠点としたFLCというチームの代表をしながら、家族や仲間・スポンサーに恵まれ、
サラリーマンをしつつスケートボードをしています。
Sponsor:Lesque Skateboards, Dorcus, Colt Wheels, Destructo Trucks,
the bearing, Fortunato, DNA Optics, Murasaki Sports,
skateboyz, 萬六, イナンクル, FLC

1回目 2014/8/27 『努力/才能』
2回目 2014/9/2 『スケートボードがうまくなる最大のコツ』
3回目 2014/9/17 『偉大なる先生』
4回目 2014/10/1 『運とチャンスと自分。』

『努力/才能』

初めまして。
沖縄が生んだスケート仙人、才さんより紹介頂きまして、
これから4回にわたり本COLUMNを担当させて頂く清水 潤です。
よろしくお願いします。
初めに、僕のことを知らない人もいると思うので、自己紹介から入りたいと思います。
出身は岡山県津山市で大学生から福岡に住んでいます。
2009年に8年間付き合った彼女と結婚し、2012年に娘を授かり、お陰様で元気に育ってます。
残念ながら、僕はスケートでは家庭を養うだけの収入を得ることができず、
サラリーマンという一面も持ち合わせています。
スケートキャリアで言うと、今年でスケート歴18年になります。
兄の影響で始め、高校時代は津山で、大学時代からは福岡でスケートに明け暮れ、
2005年にマイメン西田 耕治、武石 レオと共に
1st DVDとなる 「FUKUOKA LOUNGE」をきっかけにFLCを立ち上げ、
その後「TOUCH IN」「FIND MIND」と3本のDVDをリリース、パートを組んできました。
その他に、僕がこの道を本格的に歩む大きなきっかけとなった立本さんによる「Ability2」、
巨匠 田中 秀典氏の「DRIVE THROUGH」などでもパートを組ませて頂き、
日本の兄貴 上田 豪さんの上田組、HULAHOOPERSの杉本 篤氏の「ME AND MY FRIENDS」などにも
出演させてもらってますのでチェックしてみて下さい。
また、TRANSWORLD JAPAN Issue 50で、6ページの特集も組んでもらってるので
機会があれば是非チェックしてみて下さい。
そして今は多くのスポンサーに恵まれ、日本を代表するLesque skateboardsからサポート頂き、
2015年ドロップ予定のDVDの撮影に追われる日々です。
まさか自分がLesqueの一員になるなんて思ってもいなかったので、
誘われた時は本当にギャグだと思って話をスルー。
むしろ冷やかしかー?と思ったのをよく覚えてます。
気がつけば、北海道はColt Wheels、東京はLesque、大阪はDorcus、福岡は自チームFLCと
北から南まで日本を横断してサポート頂いているという、いつの間にかドメス型のライダーになってました。
これは偶然なのか必然なのかわかりませんが、とにかく自分が行動してきた証だと思います。

さて、ようやくタイトルの内容に入っていこうと思いますが、
皆さん才能ってなんだと思います?
辞書には「物事を巧みになしうる生まれつきの能力」って書いてありますが、
僕の中ではその物事に対して「努力できること」が才能だって思うようにしてます。
「努力できることが才能である」
これは偉大なる元メジャーリーガー松井 秀樹さんの父の言葉です。
僕はこの言葉とは高3の受験勉強の時に出会い、それ以来、座右の銘として心に刻んでいます。
大して頭が言い訳じゃありませんが、文武両道を貫き、この言葉を支えに勉強もかなりしました。
高3の時は毎日10時間は勉強してたと思います。
しかし残念ながら志望の大学に受かる事はできず、その時に僕は悟りました。
「これだけ努力したのに受からないってことは、僕は勉強の才能は無い=アホなんだ。」と。
それでも一応、福岡の国立大学には受かりましたよ。
そりゃ毎日10時間勉強したんだからそれくらいは受からせて下さい。って感じです。
まぁおかげで今の僕があるので、結果、福岡に行って正解だったんだと思ってます。

話を戻すと、アホとわかった僕は福岡に来てからはスケートになおさらどっぷりはまり、
福岡で初めて生のプロの滑りをみます。
松原章行、藤武 敏明、中矢 康二、立本 和樹プロ。
かっこよすぎた彼らを見て、本気でプロになりたいと思ったのと同時に、
無理じゃね?とも思い、いきなり葛藤&憂鬱な気分にもなったりもしましたが、
まぁとにかく努力しました。
スケートって不思議なもんで、
勉強や部活はだるいばっかだったけど、スケートのためならなんでもできちゃう。
なのでもちろん苦になんてなりませんでした。
これを読んでる皆もそうじゃない?
スケートで努力するのは苦じゃない。むしろ楽しい。
部活や勉強はあれだけ嫌だったのに。
なのでその時に僕は悟りました。
「僕はスケートするためなら努力できる。つまりスケートする才能があるんだ。」と。
そんな訳ないんです。
福岡に来てから、自分よりうまいスケーターがそこら中にいるのを見て、
井の中の蛙だった僕はもはやケロケロ鳴くくらいしか出来ませんでした。
しかしどうしてものし上がりたい僕は、もう座右の銘にすがり、
自己暗示でもかけたかのように自分には才能があると信じ込ませ、
全員ぶっ倒してやるとかいうわけのわからない思想を抱き、とにかく努力し続けました。
その結果2004年にAJSAのプロ資格をゲットし、
まがいなりにもプロという肩書きを手に入れることができました。
プロってなんなの?って論議も語りつくせないけど、
まぁとりあえず大会やイベントなどでお金も稼ぐようにもなり、
スケートすることで収入を少しでも得るようにはなった。
シグネチャーはまだだけど、とにかくこれも信じて努力して来た結果の1つだと思ってます。
そしてこれがとても重要で「努力」って一言で言っても、
練習することだけが努力じゃありません。それは誰でもできます。
スケート好きなら当然です。
努力ってのは、つらいことでも努め上げる力。だと思ってます。
スケートに限らず、何かでのし上がりたい、プロになりたいとかあれば、必ず障壁がたくさん出てきます。
しかもとてつもなく巨大です。
なんせ自分が好きでやってるはずなのに、
もう辞めようかな・・・
なんでこんなことしてるんだろ・・・
と自殺してしまいたくなるくらいの障壁が次々と目の前に立ちはだかってくるのです。
それを如何にクリアしていくのかというのは、もうそれはがんばり続けるしかないのです。
ただし体当たりには限界があります。
なので、頭を使い、考え、行動に移すのがいいと思います。
「何を、いつまでに、どうする。」
これを長期、中期、短期によって目標を決め、
目の前にあるものから努力しまくって頭も使いまくって行動しまくってなぎ倒していきます。
そうすると気がつけば、長期的な目標くらいはいつのまにか達成することができるようになっちゃいます。
そしてこれをめちゃくちゃ繰り返すうちに、超長期的目標=夢が叶っていきます。
これをさらにめちゃくちゃ繰り返していくと
さらに夢が叶い、また次の夢に向かって進むことができるのです。
そうすると気がつけば、人生ずっと努力し続けているという日々が続き、
意味のある1日を過ごせるようになり、充実した毎日が過ごせるようになります。
そう、そしてこれを実行し続けた結果、気がつけば
「人生を努力し続けることができる=人生を努力できる才能がある=生きる才能がある」っていう
壮大なお話に着地するようになるのです。
これはスケートに限らず、どんな事でも場面でも、共通して言えることなんじゃないかなと思います。
そしてこれが「努力」ってもので「才能」ってものに繋がるんじゃないかなと思ってます。
お!?いいんじゃない?と思ってくれた人がいたら試してみて下さい。
きっと5~10年後くらいに結果がわかると思います。笑
Junn

skate column清水潤
1回目 2014/8/27 『努力/才能』
2回目 2014/9/2 『スケートボードがうまくなる最大のコツ』
3回目 2014/9/17 『偉大なる先生』
4回目 2014/10/1 『運とチャンスと自分。』
 
 
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