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skate columnSKATE COLUMN 2014/9/17

 

清水潤
1981年4月27日生まれ、岡山県津山市出身、福岡在住、一児の父、33歳。
福岡を拠点としたFLCというチームの代表をしながら、家族や仲間・スポンサーに恵まれ、
サラリーマンをしつつスケートボードをしています。
Sponsor:Lesque Skateboards, Dorcus, Colt Wheels, Destructo Trucks,
the bearing, Fortunato, DNA Optics, Murasaki Sports,
skateboyz, 萬六, イナンクル, FLC

1回目 2014/8/27 『努力/才能』
2回目 2014/9/2 『スケートボードがうまくなる最大のコツ』
3回目 2014/9/17 『偉大なる先生』
4回目 2014/10/1 『運とチャンスと自分。』

『偉大なる先生』

こんにちわ。
一回目二回目のコラム、読んで頂けたでしょうか?
僕は経験談とかのおもしろおかしいエピソードを書くのより、
経験して感じて学んだことを表現するほうがどうやら得意っぽいです。
ということで3回目は「偉大なる先生」というタイトルで書いてみようと思います。

スケートであろうとなかろうと生きていれば必ず出てくる悩み。
大小問わず、悩みの無い人なんてなかなかいないと思います。
そして本気になればなるほど自分の目の前に立ちはだかってくる壁。
この2つは、きっとスケートボード(に限らないが)を続けていく上で、
対峙しない人はいないんじゃないかと思います。
悩みと壁ってのは似ているようですが、僕の中では異物です。
悩みってのは、自然的に発生し、
努力して解決していくことも、回避して解決していく事ができるもの。
かわいいあの子に出くわして、一目惚れでキュンキュンしちゃってどうしよう。
自ら告白してゲットしてルンルンな日々を送るもよし。
告白なんてできないよーっと妄想にふけ悶々とする日々を送るもよし。
ついでにそのままいつの間にか他人に奪われ儚く散るも良し。
学生時代の淡い思い出ですね。笑

一方、壁ってのは、自分が前進したいからこそ発生し、乗り越えなければ先に行けないもの。
もしくは悩みが重なりすぎて、手に追えないほど巨大になり、
とうとう迂回して回避することもできなくなってしまったもの。
たどり着きたい先があるから壁がある。
そんな感じで僕の中では別物と考えてます。

今の僕で言うと、
悩みはとにかく自分の体とスケートする時間の無さ・・・。
ヘルニアも心配ですが、実は今、とても右肩が痛い。
これは野球でピッチャーをしていたこともあり、
その影響+スケートでこけまくってるうちに次第に肩が痛くなってきてしまいました。
今はオーリーの動きをするときには必ず痛みが走ります。
とりあえずLesqueの撮影が終わるまではそっとしておいて、終わったら最悪手術でもしようと思います。
整骨院に通って、肩のストレスを排除し、痛みを軽減してもらっているような状態で、
あとしばらくはこの状態が続きますが、とりあえずフルパート完成するまでは、
肩の痛みと相談しながら頑張ろうと思います。

そして、Lesqueからシグネチャーを出すのが今の僕の夢なわけなんですが、
全く持って大きな壁が立ちはだかりまくってます。
仕事、家庭、育児などによるスケートする時間の無さ。
それに加え年齢、体力、体調、スキルなどなど。
問題は多数あり、どちらかというと小さな悩みが重なって巨大な物となってしまってる感じです。
しかも年齢とかってどうしようも無い。
あ、でも。
30歳すぎたらダメになるっていう都市伝説は間違いなので、
自分次第でどうにでもなりますので皆さん頑張っていきましょう。
大人になり、家庭や父母、仕事などなど色んな問題が出て来て時間もない。
体もガタがきて満足に滑ることもできない。
現状維持だけでも大変で、ニュートリックなんて手がでない・・・。
などなどありますが、全ては自分の意思次第だと思います。
確かに年齢はさすがのイチロー様も40歳になって200本安打、3割に届かないって感じで、
少しずつ効いてきちゃいますが、それでも自分の意思次第である程度なんとかなるんじゃないかと思います。

話それましたが、今回は何が伝えたいかっていうと、
そういった悩みや壁の僕なりの乗り越え方をお伝えしようかと。
僕は大きな問題を抱えた時に、こんな風に考えるようにしてます。
「本当の自分は正しい自分を知っている」
これも誰かの言葉ですが、誰の言葉か知りません。
ググっても出てきません。誰なんでしょう。
そして悩んだときの答えの候補がいくつかある場合、
答えは往往にして選択肢の中で最も難しい物って場合が多いです。
選択肢があるってことは、
あれとそれとこれを天秤にかけ、その中でのベストアンサーを選ぼうっていうことです。
そしてそこでついついやってしまうのが、最もイージーな選択肢のチョイス。
さほど現状と変わらない。
お金も労力もあまりかからない。
つまり現状維持。
そういう時って、大概自分で本当はわかってるんじゃないかなと思います。
本当の自分は、こうしたいと思っている。
でもそれはとても出来そうにないし、実行するのにお金も時間も労力もかかり、リスクもある。
そんな色んな理由をつけまくってやりたくない、
やらないことを正当化し、安易に達成できる選択肢を選び、安易に達成し満足感を得て自分をだます。
でも、本当の自分はわかってるはず。
単なる逃げだってことに。

なので、僕は大きな壁に遭遇した時には、できるだけ難しい選択肢を選ぶようにしています。
もちろんイージーで取り組みやすい選択肢が最良の選択肢ってことがあれば最高なんですけどね。
たまーにそういう時もあります。ラッキーですね。

で。
難しい選択肢を選ぶと次に見えてくるのは、やっぱり壁です。
その次に見えてくるのもやっぱり壁です。
なんせ難しい選択肢を選択したので、壁ばっかです。
仕方が無いので体当たりしましょう。もう突っ込むしかないのです。
でもそれを繰り返しているうちに、
なぜか色んな人が協力してくれたり、
なぜか運が味方してきたり、
なぜか評価を得たりして、
なぜか良い方向に向かうことが多いのです。
そして同時に精神力が強化される無料オプションも漏れなくついてきます。
そんなこんなを何度も何度も繰り返していると、
いつの間にか強い自分ができあがり、
いつの間にか環境も変わり、
いつの間にか夢を達成しちゃってる。
そんなことが起きちゃったりするんです。
なんせ、今の自分がそうなんですから。
僕は過去、転校生ってこともありいじめられたりした時期もありました。
うじうじして言い訳ばっかしていた時もありました。
負ける事が嫌で他人を否定して自分をあげようとしたりする時期もありました。
今と比べるとずいぶんネガティブで器の小さな人間だったと思います。
でもスケートして色んな悩みと壁を乗り越えてきたおかげで
精神力も強くなったし、何より人間的にとても成長しました。
まだまだ成長しないといけないと思いますが、
今の自分があるのはスケートボードを通して色んな経験をしてきたからです。
一言では言えない色んな物がスケートボードには詰まってます。
あなたにとってスケートボードって何?って聞かれるとしたら、
「人生を楽しくしてくれる最高で最強の乗り物」って答えます。
ということで読んでくれてる皆さん、悩みや壁にぶち当たったら、
是非とも体当たりして散りまくってみて下さい。
きっと偉大なるスケートボードが、酸いも甘いも教えてくれるはずです。
Junn

skate column清水潤
1回目 2014/8/27 『努力/才能』
2回目 2014/9/2 『スケートボードがうまくなる最大のコツ』
3回目 2014/9/17 『偉大なる先生』
4回目 2014/10/1 『運とチャンスと自分。』
 
 
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