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 COLUMN

skate columnSNOW COLUMN 2010/2/3

 

小林じゅんじ
1973/4/14生まれ 大阪府出身 血液型AB型 
身長&体重 164cm、55kg
1995年にスノーボードのプロに昇格。
ジャンルを選ばずオールマウンテンに活動の場を広げる。
毎年スノーボードキャンプを各地で行い、好評を得ている。
現在は大阪で妻と息子の3人で暮らしている。
スポンサー(スノー):SUN,Fifty Five DSL,I-Path,

1回目 2010/1/20 『一人旅』
2回目 2010/2/3 『一期一会』
3回目 2010/2/10 『スノーボードの本質とは』
4回目 2010/2/15 『Snowbording is not a sports』

『一期一会』

今回はスノーボードをしていて知り合った人のことを書こうと思います。
スノーボードをしていて、いろいろな人に出会いました。
スノーボード業界は人の入れ替わりが激しいから、いつの間にか業界からいなくなる人が数多くいます。
でも、しばらくご無沙汰だなと思っていると、
ふと連絡があったり、自分から連絡してみたりすることもあります。
たいていの人が現在はスノーボードと全く違うフィールドで活躍しているのですが、
仕事でからむことがなくなると、連絡も途絶えがちになるので、徐々に縁遠くなっていきます。
しかしスノーボードを通じていろんな良い出会いがありました。
それをきっかけに長い友達づきあいをしている人もいますし、もう何年も音信不通の人もいます。
久しぶりに連絡を取ることもあるし、どこかで出会ったり、仕事でからむ人もいるかもしれません。
しかし二度と会えない人もいるでしょう。

突然ですが、野口悦男さんという方をご存じでしょうか?
温泉ジャーナリストとして執筆や、TVなどで温泉の紹介などをされていた方ですが、
7,8年前から何度か仕事をご一緒させていただきました。
フォトグラファーとして、写真を撮っていただきましたが、楽しくて、話の上手な人でした。
初めて一緒に仕事したのは春の立山で、
朝7時にふもとの駅で待ち合わせたのですが、
強烈なお酒のにおいをさせながら登場したのが印象的でした。
5時頃まで飲んでいたそうで、同行の編集者さんは酔いつぶれて寝ておりましたが、
野口さんは全く平気な顔で、僕たちと同じように山を登って写真を撮っておりました。
その後も何度かご一緒しましたが、
本当にお酒の好きな方で、
遠征した時は必ずお酒がどこからともなく出てくるような方でした。
飲む量もペースも尋常ではなく、
ただでさえアルコールが得意でない僕はいつもグロッキーになっていました。
そんな野口さんともしばらく縁遠くなっておりましたが、
先日ふと、ウェブで検索してみたところ、2008年11月に亡くなっておられました。
もう驚いてしまい、はじめは信じられず、思わず涙がこぼれました。
野口さんとはそんなに長い付き合いではありませんでしたが、楽しい良い思い出が残っています。
一度、秋田駒ケ岳の電気もない山小屋で泊まり、
真っ暗な中で焼き肉をし、
寒くて震えながら一晩中酒を飲み、
歓談したことも忘れられない思い出となりました。
温泉に行くたびに野口さんのことを思い出していたのに、早くに連絡を取らなかったことが残念でなりません。
人生は一期一会ですから、その時を大事にしたいと思います。
野口さんのご冥福をお祈りいたします。



snow column小林じゅんじ
1回目 2010/1/20 『一人旅』
2回目 2010/2/3 『一期一会』
3回目 2010/2/10 『スノーボードの本質とは』
4回目 2010/2/15 『Snowbording is not a sports』
 

 
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