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skate columnSNOW COLUMN 2015/1/7

COLUMN INDEX

勝山尚徳
1982,7,5 32才 出身:群馬県前橋市
幼少から谷川岳天神平をスキーで滑り始める。
20代前半はボーダークロスの選手として活動。
現在はスノーボードを履き、
シーズンを通して谷川岳と向き合う生活を楽しんでいる。
出演DVD:雪崩の山 谷川岳
Sponsor:TJbrand、AFDICEGEAR、Dragon、Deeluxe、union、bca
1回目 2014/12/17 『谷川岳 ニューカルチャー到来とともに』
2回目 2015/1/7 『谷川岳 遭難事故』
3回目 2015/2/4 『谷川岳 天神バンクドスラローム』
4回目 2015/2/10 『谷川岳 録り手と滑り手』

『谷川岳 遭難事故』

2015シーズンは降りすぎの雪とともに始まった。
すでに例年の約1.5倍の積雪量がある。
さらに12月中旬過ぎに降った雨により南、西が絡んでる斜面には怪しいレイヤーもある。
自分の中ではここ数シーズンにはない悪いシーズンのはじまりだ。
今自分のスノーボードの遊び場はスキー場ではなくバックカントリー、つまり山の中が中心である。
バックカントリーは完全に対自然の遊びなわけで、
山のコンディションをそのつど読むことに、あたり前だがかなり気を使っている。
雪崩やすい雪質ではないかだったり、
その日の1日の天気の動きだったり、
はじめて入る山ならその山の地形だったり。
とにかく山のコンディションを把握するまではいきなりハードな斜面などにはドロップせず
出来る限りセーフティーな斜面でコンディションを確認してから徐々に上げていくようにしている。
やはり対自然なわけでしっかりコンディションを確認しないと雪崩事故や遭難事故につながってしまうので。

2015年1月上旬谷川岳でスノーボーダー2名の遭難事故が起こった。
状況は視界不良によるラインどりミスにより遭難。
気がついたら60度くらい斜度があるロックバンドエリアにドロップしていてにっちもさっちもいかない状態に。
あえて書かしてもらうとその遭難してしまったクルーの1人は
以前かなりコンディションの良くない時に谷川岳に滑りにきて雪崩事故にもあっている人である。
その日は年に数回あるかなりコンディションが良くない日で、斜面に入れば150%雪崩れる日だった。
その流されたスノーボーダーは
ローカルからの”今日はエキスパートオンリーな日でやばいから止めとけ”という言葉を無視して、
山に入り雪崩をくらっていた。幸いなことに命に別状は無かったから良かったと思う。
そんなやりとりがあった雪崩事故だったのであえて書かしてもらう。
話は遭難事故に戻るのだが、その日の山のコンディションは
あいからわず南と西絡みの面には怪しいレイヤー、天気は朝は晴れ午後から雪。
その午後から動き出した雪雲にのまれ遭難したという。
幸い今回も命に別状はなかったので良かったと思う。
やはりバックカントリーは対自然のわけで
その都度山のコンディションを読むことがあたり前のことだがかなり大切である。
そして山に敬意をはらい山に入らせてもらっているという気持ちも忘れてはいけないと思う。
尊敬する写真家の言葉を借りるなら、
山では常に冷静に、おだっちゃ駄目よと。

snow column勝山尚徳
1回目 2014/12/17 『谷川岳 ニューカルチャー到来とともに』
2回目 2015/1/7 『谷川岳 遭難事故』
3回目 2015/2/4 『谷川岳 天神バンクドスラローム』
4回目 2015/2/10 『谷川岳 録り手と滑り手』
 
 
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