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skate columnSKATE COLUMN 2013/6/19  
小島 秀彌
東京都中央区築地 1971年12月29日水曜日生まれ スケート歴27年
スケートボードと出会った地元横浜にて、FABRICというお店をやりながら
日々スケートボードと向かい合っております。
FABRIC http://www.fabric045.com/
FABRIC blog http://blog.fabric045.com/
所属:Jack Knife Boyz・KD・High rollers・kikugawaニイハオ・横濱猫会・FABRIC
1回目 2013/5/8 『スケートボードがしたい』
2回目 2013/5/22 『スケートボードが欲しい』
3回目 2013/6/5 『スケートボードが楽しすぎてサイコー』
4回目 2013/6/19 『スケーターのスケーターによるスケーターのためのスケートショップ』

『スケーターのスケーターによるスケーターのためのスケートショップ』

あっと言う間に私が担当するコラムも最終回をむかえてしまいました。
昔話を始めるとまだ全然書き足りませんが、
細々と書いていくと私がスケートを続けている以上終わりがありません、話を切り替えます。

Hideya Kojima
PHOTO:Nori(2008 SECRET CUT isssue8)F/S R&R at Bank to Wall


スタイルのあるやつは、何をやってもそいつのスタイルになると教わりました。
例えて言うなら、街中でイケてる車を見かけて、
「この車あいつっぽいな」と思っていたら偶然にもそいつの車だったり。
口癖のように言われていたのが、
「スタイルって言うのはポーズのことももちろんだけど、
ライフスタイルも含めてスケートスタイルだよ」と聞かされて、
漠然としすぎて当時は理解していませんでした。
スケートボードは、子供でも一回分のお年玉とやる気さえあれば親も学校も関係無い、
いつでも自力で始められる超イケてる遊び、やりたいときがやるとき。
極めて自発的かつローカルで日常的な遊びなので、スタイルが露骨に表れます。
都会っ子スケーターは自然とストリートに繰り出しますし、
パークが近くにあるスケーターはガツガツパークを攻め始めます、それもスタイル。
肉体労働してるスケーターなんて、
夏場は体力もってかれてスケートグダグダ、春・秋はキレキレ、それもスタイル。
休日と夜中だけ滑る人や毎日早朝から汗だくの人も、大体の職業が予想できてしまうぐらいスタイル。
カメラやりながらスケートを続けるのもスタイル。
プッシュひとつで普段滑る場所とか分かってしまうくらい、生き様がスタイルにでてきます。
スケートでウソはつけません、能書きを垂れる必要もなし。KEEP it REAL!!

私がスケートを始めた横浜は、80年代中盤から90年代の終わりまでパークもショップも無く、
ましてやインターネットや携帯電話なんてものもなく、信じられるのはいつも仲間の噂話だけ。
そんなドSTREETな環境だったもので、
口だけのやつや真似するだけのやつはあっさり消えて行き、REALなやつだけ生き残れる。
本当の人付き合いをスケートボードから教わりました。
しかし当時は20歳になったらスケートなんてやめるのが普通。
昔の知り合いに「まだやってるの?」なんて言われるありさま。
けれども、私はスケートボードをGETしてから
24時間マーティーマクフライなわけですから、
なんとか24時間スケートがしたい。
年齢も20歳を過ぎ仕事をしながら、
どうにか自分がスケートできる環境に持っていこうと数年間考えた答えが、ショップを開こう!
スケーターのスケーターによるスケーターのためのスケートショップ。
スケートショップなら、お客さんはみんなスケートが好きなわけだし、
REALなスケートの情報も仕入れられるしサイコー。
お金は掛かるけど、いろいろな仕事を経てなんとか自力でオープンしたのが2005年の夏。
場所はやっぱり、まだまだ滑り足りない地元横浜!
名前は「FABRIC」
熱いスケーター達にスケートボードの素材を提供し、
店に集うスケーター達がそれを元にシーンを築き上げて行く。
それでいてスケートボードなんて肌身離さずいつでも身近にあるものなので、洋服(布)と同じ感覚。
その要素全てを詰め込んでいる言葉が「FABRIC」。
それをスケーターだけでどこまでやれるか!
ある意味心の通わない世界へのささやかな抵抗です。
現在、お客様やライダー達に支えられ来月で丸8年経ちます。

お店を始めて思ったことは、
私はお客様全員と触れ合うことができ、様々な情報や素晴らしい出会いがあるのですが、
お客様同士はどこかで出会っても赤の他人。
それでは同じ志を持つ同士として、お互い物足りない。
そこで、開店1周年目から必ず毎年行っていることがあります。
「KEEP it REALシリーズ」のリリースです。
FABRICにゆかりのあるスケーター達を中心に、
横浜のスケートシーンを毎年フルレングスDVDに残すことで、
お客様同士の連帯感・FABRICクルー達の脳裏に現在の横浜を焼き付けると同時に、
スケートに対する意識の向上を目指しております。
横浜あたりのスケーター達は5月になると、毎年KEEP it REALに向けざわつき始めます。
はっきり言ってフルレングスDVDを作るのはクソめんどくさい!がやります、今年もやります。
このコラムが終わったら速攻で編集です。
1ヶ月で撮影し、2週間で編集から増刷まで。
オニのタイトスケジュール!
そして、さらにここまで書いていったい何が言いたいのかと言うと!
7月6日の土曜日には、横浜のBLAZE PIPEにて「FABRIC8周年祭り」を行いますので、
是非みなさまこぞってご来場ください、よろしくお願いいたします。
入場1,000円(先着100名様DVD付き)。

まさに今から編集する「KEEP it REAL8」を、会場にて上映いたします。
毎年行われるお祭りです、横浜を体験したい方は是非!

最後にこのコラムを書いていて、気づいたことがあります。
バカだからスケートにはまってしまったのか?
スケートをしているからバカなのか?
自分のバカっぷりを改めて再確認してしまいました。
オレのバカ!
私が育った横浜があまりにもド・ストリート過ぎて、全く気づかなかった!
24時間スケートがしたくてFABRICを始めたのに、営業時間中はスケートができない!
なんだこの状況は!
せっかく全財産突っ込んでるのに、スケートできない時間がある!
完全にやらかしてしまいました、完全です!
店で指スケやってる場合じゃない。
スケートパークにしとけば良かった!


次回からのコラムは、大阪を中心に活動しているINFECTIONのハマジさんにバトンをたくします。
皆様長々とお付き合いありがとうございました。
KEEP it REAL!!
平成25年6月吉日  FABRIC 小島秀彌

skate column小島 秀彌
1回目 2013/5/8 『スケートボードがしたい』
2回目 2013/5/22 『スケートボードが欲しい』
3回目 2013/6/5 『スケートボードが楽しすぎてサイコー』
4回目 2013/6/19 『スケーターのスケーターによるスケーターのためのスケートショップ』
 
 
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