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 COLUMN

snow columnSNOW COLUMN 2016/12/7

 

金原 隆
1973生まれ 静岡県出身
1995、板屋〔THE ITAYA〕OPEN
THE ITAYA OUTLOW SERVICE ブログ:http://itaya.hamazo.tv/
1回目 2016/10/19 『今と昔からのこれから』
2回目 2016/11/2 『カナダでのこと』
3回目 2016/11/15 『もとめられるもの』
4回目 2016/12/7 『handshape』

『handshape』


さてさて、4回目、最後は最近ハマっているというか、
試行錯誤を続けているハンドシェイプのことを書こうかと。おつきあいください。

スタートは数年前この話を耳にして、わりとレスポンスよく実際の製作過程を見に行くことができ、
1本のブランクスをゲット、おおよその形にして持ち帰ったところから始まりました。

帰りの車内の数時間はその話しかしてなかったですね。
といってもこの段階ではどんな形にしたいかって話で盛り上がってるくらいでした。
そこからしばらくはブランクスの調達から制作を繰り返し、少しずつ今の形にしていきました。
そしてその冬に初ライド、もちろん最高でした。
ノーエッジのこととか忘れて、スピード出して、カベ当てて、
一通りライディングできちゃうことに感動しちゃいました。

そこからですね、この感動はみなさまにも感じていただきたく、
制作もそうですが試乗していただく機会を増やし、
いろんなタイプのシェイプ、ボトム形状のものを体験していただいて、
興味を持ってもらうように徐々にしていった感じです。
そして現状、数社から出ているブランクスを作りたい形に合わせ、
リクエストにお応えできるようにするためにどうしたらいいかを模索しているところなわけです。
そんなハンドシェイプのオーダーも様々ですごく面白いです。
リクエストが物理的に無理難題になってしまうことも少なくなく、会話も必然的に増えていきます。
そこも納得のいくアウトラインに近づけれるよう試行錯誤を繰り返すところです。

ブランクスを持ち帰って、自身で全て制作される方も増えてはきましたが、
やはり難しいところもあり、アドバイスをさせてもらったり、お手伝いをしたりしています。
その時の会話なんか、既製のニューモデルのボードのことを説明するよりもぜんぜん話を聞いてくれたりして、
自分で何かをするとか、できるとかの作業が加わると全く違う興味を示してくれます。
この辺は雪板を盛り上げている方々に聞いてはいましたが、驚きでした。
やはり今の世の中、オンリーワンは強いですね。
お手持ちの板をそのまま複製して線を引く方もいますし、専用の道具で変わったラインの引き方もされます。
異業種の方が作るの見させていただくことも勉強になったりします。

情報を共有することでモノの所有欲を持ってもらうことが、限定モノだったり、一部のモノにだったりと、
かなり偏ってきているのも現実ななかで、
自分では何も触れないモノ、変えれないモノへの気持ちはかなり薄くなってきているのではないでしょうか?
スノーボードをする道具として板を購入するわけですが
一昔前はもう少し所有する板にもっとユーザーの気持ちが乗っかってた気がします。

そこの部分をこれから感じていくには何がイイかってことが、ワタクシにはコレだったように思います。
作りたいシェイプのイメージから入るもよし、ブランクスをゲットしてそこから考えるもよし、
お気に入りのシェイプにお気に入りのデザイン、使うバインやブーツなんかもどれがいいか悩んで、
スタンスやアングルまでのすべてがマイセルフなわけです。

きめられたポジションではなく自分できめる。
そんな板を車にしのばせて、今日はデキるっしょ!って日にサクッと出してリフトに並ぶ。
初ライドの時のドキドキたまんないですよ。

ワタクシも滑り出しのファーストターン、何とも言えない満足感に満ちて最高でした。
しかしそれでいて実際、ファーストライドで満足できなくたっていいんです。
なぜか?だって、リシェイプできるからなわけで。もっと理想を追えちゃうわけです。

最初はなんやかんやで一発で決めちゃおうとしていたとこも正直ありましたが、
今はリシェイプありきのシェイプでもいいんじゃないかと。
そこまで考えてシェイプするようになったのは最近ですがそんなこともアリだから面白いです。
スノーシーズンが終わって少し落ち着いたあたりの初夏ぐらいから
準備して冬に間に合わせるってスケジュールでスタートできたらイイ感じですよね。
冬を待ちきれないあの気持ちをまた感じれることでしょう。

まだまだ課題は山積み。見てる方向もどうなのか?
でも人との会話が増え、今までのモノを見直し、
そしてこれまでの事の答え合わせだったりもするこのカルチャー、
ワタクシの中では、温故知新な部分だったりするわけで、まだまだ当分楽しめそうです。
ワクワクするシーズンインはイイものです。滑り倒すことしか頭になかったころを思い出します。
そんな中、今シーズンはアゲアゲなインさせていただきました。


もろもろ、発信することに責任とプライドを感じながら精進しちゃう所存です。
4回にわたり書かせていただきありがとうございました。
それでは山で。

ENJOY KEEP RIDING !!!!!





snow column金原 隆
1回目 2016/10/19 『今と昔からのこれから』
2回目 2016/11/2 『カナダでのこと』
3回目 2016/11/15 『もとめられるもの』
4回目 2016/12/7 『handshape』
 
 
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