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surf columnSURF COLUMN 2013/12/18  

劔持 良輔(mo3)
1974年生まれ 平塚市出身、在住。mo3store、gallery FRESCO代表。
横乗り系のショートフィルムを上映する日本初の映画祭「横乗日本映画祭」の主催者。
スポンサー:Katsu Kawaminami SURFBOARD  EQUIPMENTAXXE classic
AREthTRACKER TRUCKSredimo3storeGREEN Gravity Ground
主な出演作品:velvet moa2、Hiratsukanian THE GOOD NEWS、Livenaturaly 3、
BAJA amigos、Hiratsukanian  the white van、
TGH  THE GREAT HIGHWAY、Spring Session、AREth(出演予定)
幼少の頃にスケートボードに出会い、海に近い環境からサーフィンに打ち込み、
自然とスノーボードも楽しむようになる。
1回目 2013/12/4 『今を生きる』
2回目 2013/12/18 『垣根を越えろ』
3回目 2014/1/8 『出会い、そしてつながろう』
4回目 2014/2/5 『映画祭の未来』

『垣根を越えろ』

今日、今年の1番といってもいいくらい嬉しいことがあった。
「魚眼人」という雑誌に自分の写真を使用した広告が掲載されたのだ。
広告に使用されたのはスケートの写真。
写真の中の自分は、幼少の頃にスケートを練習した思い出の場所で、
当時はできなかった技を決めている。
そう、横乗り人生の始まりはスケートボードとの出会いからだった。
海に近い環境から自然とサーフィンをして、流れるままにスノーボードも始めた。
どれも板の上に乗って、自分を表現することができる。
あまりうまく言葉をあやつれない自分にとって、
これらの横乗りスポーツは、最高の表現手段だと言える。
でも今、サーフというカテゴリーでコラムを書いている。
カテゴリー分けするなら、当然そこに当てはまるとは思うけれど、
少しだけ違和感が残る。
横乗りを始めた10代の頃は、海外から入ってくる物を見聞きして憧れた。
憧れのサーファーたちは皆、当然のようにスケートも楽しんでいた。
だから、スケート、サーフィン、スノー全てを楽しむことに何の疑問もなかったし、
違うジャンルとしてあまり意識もしていなかった。
ところがこの業界で働くようになって、日本ではそれぞれのジャンルの間に
高い垣根が存在することに気がついた。
「サーファーとスケーターとスノーボーダーは違う人種である」
もっと言うならば、
「サーファーでも、シングルフィンとトライフィンに乗る人間は相容れないものだ」
というような考え方が存在した。
「なぜだろう?」
考え続けたところで、答えはでない。
自分の中の横乗りには垣根なんて存在していないのに、
根本的な考え方が違うのかもしれない。
しかし、横乗りに魅力を感じていることは皆同じなはずだ。
それならば、排他的にならずにお互いに寛容でありたいと思う。
そのためには、もっとお互いのことを知る機会が必要だ。
多くの人にジャンルを超えた横乗りの魅力を感じてもらいたい。
そんな思いは「横乗日本映画祭」の上映スタイルにも表れている。
「横乗日本映画祭」は、第一回、第二回ともに
異なるジャンルの横乗りを組み合わせて、同時上映を行っている。
まだ始まったばかりの映画祭での実験的な取組みだが、手応えを感じる 部分もある。
スノーとサーフィンの同時上映のある日、
作品に出演している日本のトップアスリート達が舞台上に並んだ。
それぞれに横乗りを極める者同士だが、これまであまり接点がなかった者たちだ。
上映後、彼らはお互いの作品に刺激を受け、敬意を表しているように見えた。
それは観客席にいた多くの人々にも伝わっていただろう、
会場は心地よい一体感に包まれていた。
映画祭を準備する側にとって、同時上映というスタイルは決して楽ではない。
組み合わせには毎回かなり頭を悩ませる。
それでもやっぱり垣根を越えて欲しいから、このスタイルをとっている。
出演者同士の化学反応も期待できるし、観客には新しい魅力を感じてもらえるだろうから。
「垣根を 越えろなんて、おせっかいな奴だ」と思われても構わない。
こんなおせっかいの積み重ねが日本の横乗りシーンを
もっともっと楽しくいていけると信じているから。

F/S ROLLER COASTER : MO3 aka.HIRATSUKANIAN  / PHOTO : CANBIN

surf column劔持 良輔(mo3)
1回目 2013/12/4 『今を生きる』
2回目 2013/12/18 『垣根を越えろ』
3回目 2014/1/8 『出会い、そしてつながろう』
4回目 2014/2/5 『映画祭の未来』
 
 
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