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コラム

飯田幹彦『第2回 鶴巻の大欅』

2021/02/15 tag: 飯田幹彦

こんにちは。飯田幹彦です。
前回に続いて第2回目のコラムを書いていきます。
僕は普段、神奈川の厚木から都内などの遠いところにいつも足を運んで、ストリートやスケートパークでスケートしています。
でも、やっぱりその動きを継続しているとお金と体力も尽きてきます。

その中で、やはりリラックスする場所が必要になってきます。僕にとってのリラックスする場所は、秦野市にある大根公園です。ここは山々に囲まれて、横には川があり、そして田んぼに囲まれた自然に恵まれたスケートパークがあります。ここは、夕方になると肥料となる家畜の糞尿の匂いが風と共に流れてきて、とてもじゃない程の悪臭にやられてしまう一面もあります。
しかし、この場所はそんな田舎特有の景色、風情、人に恵まれた場所でもあります。
ここは、ストリートで撮影するためのトリックをコソ連する場所にも最適だし、なにも考えずリラックスできる場所でもあります。
この場所も、小中学生の頃パークに入るのに勇気のいるパークでした。このパークは、フラットにボックスが二つ、フラットレールが二つ、アールとセクションが少しあり、吸収される路面の謎に難しいランプが設置されています。ここでは、ローカルはランプの裏の屋根となる部分の下に荷物を置きます。
僕は、初めて行った時にとてもじゃないけどランプの下に荷物を置く勇気はありませんでした。なぜなら、当時のローカルの人たちは小中学生の自分には刺激の強い、タトゥーが入っていて、なおかつ上下ダボダボの服を着たいかにも”スケーター”というような人たちが特に印象に強かったのです。そして、今現在より当時の大根公園は”ローカル感”が格段に強かった気もします。当時の自分には、これがスケーターだと感動しつつ、やはり怖いという感情があり、パークの端っこに荷物を置いて全身フルパットで滑っていた記憶があります。
このパークは、10代の頃から家から近いのもありちょくちょく行っていました。通っているうちに、ローカルの人たちとコミュニケーションを取りつつ仲良くなっていきました。しかし、10代の頃はコンテストや大会を中心に活動していたので、セクションが物足りなくて、たまにしか行っていませんでした。僕は大会に弱く、なかなか結果が出なかった過去があります。そこで、自分の中の思考を本来憧れていたコンテストからストリートへと思考を転換しました。
そんな時、大根公園のスケートパークはクラシックなボックスやレールなど、そして自分のスタイルを貫くローカルの人たちがいるパークです。そこに、自分は居心地の良さを感じ、通うようになりました。
スケートボードを通じて、他のカルチャーと出会える場所でもあります。
そんな場所である大根公園は、10代の頃は電車か誰かの車に乗ってパークに滑ることを1番に考えて行き帰りしていました。
でも、ある日鶴巻温泉駅からパークまで歩きとプッシュで向かっている時に気づいたものがあるのです。それは、樹齢600年、樹高30メートル、胸高周囲10メートルにもなる”鶴巻の大欅”です。今まで、目には入っていたけど特に気にせずパークに向かっていました。しかし、10代の頃に比べて自分自身の感性や視野が変わったのでしょうか。今まで、気にもしていなかった”鶴巻の大欅”にものすごくパワーを感じ、心を惹かれたのです。単純に、樹齢600年の大欅は、自分が知らない時代も、知らない空気も、知らない人々も、全て600年のうちに経験をしています。僕は、そんな”鶴巻の大欅”に人間と植物という部類の域を超えた、宇宙的というのかわかりませんが、言葉では表すことのできない大きなパワーを感じます。
僕はそんな”鶴巻の大欅”にパークに向かうときは必ず、自分の手の平で大欅のパワーを感じ、触れて、瞑想してからパークに行きます。
動き続けている僕の生活の中で、無になって瞑想する時間はありません。でも、大根公園に行く道中では、それがルーティーンになっています。貴重な自分の心を落ち着かせる瞬間でもあります。こんな”鶴巻の大欅”が、自分自身を見つめ直す重要な要素でもあるのです。
そんなことをここに書いていたら、自分を見つめ直す時間は本当に必要だということに気付かされました。自分自身を見つめて理解していくことが、これからスケートボードをもっと楽しんでいくために必要で大切なことなんじゃないかなと僕は思います。

Iida Motohiko Photo

 

飯田幹彦(いいだもとひこ)プロフィール
神奈川県厚木市在住
1996年10月15日生まれ 24歳
神奈川を中心に活動している。
“Chuulip skateboards”の一員としても撮影に取り組み、日々精進中。

 

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