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コラム

喜多一郎『第3回 真面目一徹 米倉一雄の魂を引き継いだ駄目人間 梅原光太郎へのメッセージ』

2021/12/01 tag: 喜多一郎

約10年振りに種子島の波を実感したものの、前記した通り、第一作が僕の中では完結していたので、

続編のイメージは一向に膨らんでこなかった。

だから、取材や関係者の方から久々の続編ですね、と聞かれると答えに迷った。

タイトルも単純に「2」を付ける事に抵抗を感じていた。

実は意外と知られていませんが、2009年に公開した映画

『海の上の君は、いつも笑顔。』の中で大杉漣演じる一雄が、数年後地元の湘南に戻り

サーフボードのリサイクル活動をしている設定になっているのだ。

頭の中の矛盾を整理し切れないでいる時、東京オリンピックで

サーフィン競技が正式種目になったニュースが飛び込んできた。

これこそが千載一遇のチャンスだと思いパソコンに向かうと、種子島鉄浜海岸の沖合から

『Life on the Longboard 2nd Wave』のアイデアが波に乗って近づいて来るのがわかった。

 

ここで、映画を観てない方へ、それぞれを比較する為に、両作の「あらすじ」を記しておきます。

 

映画『Life on the Longboard』(2005年公開)は長年勤めた会社に居場所を感じなくなり

早期退職した米倉一雄(大杉漣)は、3年前に病気で亡くなった妻(大塚良重)の一言

「サーフィンをやってる時のあなたはカッコよかった!」を思い出し、

少し心が離れていた娘たち(大多月乃、西村知美)の反対を押し切り、

古いサーフボードを片手に無謀にも単身種子島に乗り込む。

最初は彼を苦笑交じりに見ていた島のサーファー憲太(小栗旬)達は、

自分達の師匠でもあるカリスマサーファーの銀ニ(勝野洋)に教わり、

失敗を繰り返しながらも真摯に取り組む彼の姿勢に心を開き始める。

一雄は不慣れな島の生活、サーフィンを通し、改めて自分自身の人生を振り返ると共に、

亡き妻、娘たち、年老いた父親への思いを胸に人生再生への階段を登り始める。

種子島の海はそれを温かく包み込んでいく。


©Life on the Longboard製作委員会

 

映画『Life on the Longboard 2nd Wave』(2019年公開)は、

サーフィンの才能に恵まれながら、挑戦することにも社会からも逃げ出し、

その日暮らしを送る梅原光太郎(吉沢悠)。

とうとう彼女にも見捨てられ、アパートからも追い出され居場所を失った彼は、

かつてサーフィンを教えてくれた恩人工藤銀二(勝野洋)がいる種子島を目指す。

しかし恩人は既に他界。

その娘美夏(馬場ふみか)とも険悪になり無一文の光太郎は愕然とする。

それでも種子島の波に魅了され島を離れ難くなっていた彼は、

ひょんな事から知り合った医師(竹中直人)のはからいで介護施設の運転手として働き始める。

最初はいい加減な仕事振りだったが、元漁師の玄十郎(泉谷しげる)や

一人暮らしの老人達にサーフィンを教え交流するうち、人生の本当の価値に気付きだす。

そして忘れかけていた夢への再挑戦に向けて動き出す。

種子島の海は彼に本当の居場所を提供してくれた。

 

若干、前作へのオマージュは残したものの、あらすじでもわかるように物語に続編の匂いは無い。

だからタイトルも「2」を付ける単純発想から、

人生にはサーフィンと同じように、何度も何度もチャンスが訪れることを象徴し、

2番目の波「2nd Wave」に変更した。

勿論キャストも物語に合わせて一新。前作の主人公が団塊世代の親父だったので、

最初はいっその事女性にしようと試みたがまったくアイデアがまとまらず撃沈。

葛藤を繰り返しオリンピックとの関連性から見えてきたのが

「ダメ人間」梅原光太郎の誕生だった!


©Life on the Longboard2nd Wave製作委員会

つづく

 

喜多一郎 プロフィール
映画監督、脚本家 プロデューサー 作家。
株式会社オフィスキタ代表取締役 城西国際大学メディア学部特別客員教授
「人間再生」を一貫したテーマにオリジナル脚本で12本の映画を監督。
テレビ番組、CM等、1,000本以上の映像作品を手掛ける。
音楽プロデューサーとしても1985~90年代に数多くのヒット曲を生み出す。
今年4月、大磯に総合プロデュースをしたカフェ「OISO CONNECT CAFE」をオープン。

 

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