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コラム

藤原智貴『第2回 バディの存在』

2023/12/20 tag: 藤原智貴


大会前の練習風景

スポーツをする上で沢山のサポートの方が関わっていると思いますが、パラスポーツともなるとさらに沢山のサポートの方が必要となります。
視覚障害者のガイドなどが代表的かと思いますが、パラサーフィンでも視覚障害のクラスにはガイドがつきます。
そして、身体障害のクラスで唯一私のクラスにもサポートが2人つきます。
1人は一緒にアウトに出て波に乗せる役目のピッチャー(プッシャーともいいます)と、インサイドで乗り終わった後に受けて、いち早くピーチャーの元に戻すキャッチャーの2人です。
サポートといっても、その役割はかなり重要でサポートというより選手です。
その証拠にメダリストになれば3人にメダルが授与されます。


メダル獲得はは3人で

私は2017年から日本代表として世界選手権に出場していますが、2021年までは健常者の頃から仲の良かった友人と一緒に世界選手権に出場していました。
その友人は怪我をしてから、また海に戻るきっかけをくれた友人でもあり、私のパラサーファー人生の上で最も貢献してくれた1人です。
彼無くしてパラサーファーとしての今の私はありません。
今は一緒に大会には出ていませんが、練習は引き続き付き合ってくれています。


古くからの友人で2021年まで世界選手権で一緒に戦った鳥取ローカルの山口君

そして、昨年から新たに2人のバディとチームを組んで、世界選手権に出場しています。
1人は湘南茅ヶ崎在住の佐藤稜馬君で、もう1人はカリフォルニア州サンディエゴ在住の西島コウダイ君です。
私も岡山在住で、それぞれが離れた環境にあるため、練習は世界選手権前に早めにカリフォルニアに入って、3人揃って練習してから大会に挑んでいます。
そして、ここに書ききれないほど沢山のサポートの方にに支えられて、私たちはパラサーフィンをすることが出来ています。


左:ピッチャー佐藤稜馬  右:キャッチャー西島コウダイ

この私のクラスにとって、無くてはならない2人のバディは、大会だけではなく練習でも必要となります。
日本ではパラサーフィンの普及や認知度がまだまだ低いため、このバディ2人を探すのも大変な作業になります。
ですが、これからの日本のパラサーフィンの普及とレベルを上げていくために必要となる為、バディを増やしていくための活動もしていきたいと思っています。
練習もそうですが、国内外でいろいろな大会やイベントなどもあるので、一緒に大会に出ることも可能です。


ヒート直前の作戦会議も大切

バディを必要としているパラサーファーは私だけではなく、全国に居るので興味がある方や一緒に大会に出てみたいと言う方がいれば、大歓迎なので連絡をください。
新しいサーフィンの世界と、日本のパラサーフィンの普及と向上を、一緒に共有できたら幸いです。
そして、私たちパラサーファーに時間を割いていただける方々には感謝の念に耐えません。

 

 

藤原智貴 プロフィール
1974年生まれ パラサーファー(障がい者サーファー)
2009年サーフィンの練習中に頚椎粉砕骨折により頸髄損傷の大怪我を負う。
生死を彷徨いながらもなんとか一命をとりとめリハビリに取り組めるまでに回復はするも、
胸の半分から下の身体は動かず両手の握力も失い車椅子ユーザーとなる。
一年半の入院生活を終え退院後、仲間のサポートのもとサーフィンを再開。
今ではパラサーフィンと講演活動で相棒の介助犬ダイキチと全国を飛び回っている。
Instagram: @tomokichi_surf

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