interstyle

INTERSTYLE 2025
開催:2025年2月12日(水) 〜 2月13日(木) 会場:パシフィコ横浜詳細 »
開催:2025年2月12日(水)〜13日(木)
会場:パシフィコ横浜詳細 »

アクセス

交通案内
宿泊案内

Youtubeチャンネル

INTERSTYLE movie

コラム

永原レキ『第3回 阿波藍/海部藍〜i&i』

2018/02/07 tag: 永原レキ

皆様こんにちは、四国より永原レキです。
前回のコラムでは、オーストラリアから帰国直後、東京で地元海陽町の藍染おばあちゃんと出会い、故郷徳島の伝統文化藍染について学び感銘を受けたお話をしましたが、今回は、そこから故郷海陽町に戻り現在に至るまでの藍溢れるGlocallyな日々についてお話ししたいと思います。


帰郷して間もなく、地元でNasaCafe&NasaHouseをオープンし、サーファーやお遍路さんを相手に海辺で小さなカレー屋とゲストハウスを運営していたのですが、合間を見つけては藍染おばあちゃんこと、亀田悦子さんが勤める株式会社トータスの藍畑や藍染工房を訪ねて藍に触れ、その度にその価値や可能性を学び、最終的には藍を仕事にすることを決めてトータスへ入社することに。

nagahara photo

トータスは1890年創業以来“肌着は第二の皮膚“をキーワードに、厳選素材と自社製造にこだわり着る人にやさしい健康衣料を製造してきた老舗の縫製会社/肌着メーカーで、人の健康を追及した先にそれを支える水や空気、自然へ配慮したモノづくりにたどり着き、2008年からは生地を染める藍染料のもととなる藍の葉の栽培から染色までを手掛ける海部藍(あまべあい)プロジェクトを立ち上げ、藍や衣を通じて自然や歴史・文化の大切さを今の世に伝えています。

nagahara photo

2011年入社以来、藍畑の農作業から染色作業、製品の開発から販売まで藍染めに関する様々な仕事を経験し、それらを通して水や土、農の大切さ、衣食住にわたりヒトの暮らしを支えてきた藍・麻・綿などの植物資源と、それを活かす様々な先人の智慧の偉大さ、そしてそれらが今なお残る故郷の真の魅力を改めて学ばせて頂きましたが、
自然を大切にする心を教え故郷に繋げてくれたサーフィンと、
人と自然が共存するために長い時を経て故郷に伝わってきた藍文化、

その両者を結び繋ぎ、伝統文化の継承とサブカルチャー文化の普及に貢献したいという想いが深まり2017年春に独立、地元宍喰の海辺にinBetweenBlues(藍shop&Café)をオープン。

nagahara photo

nagahara photo

この独立を機に様々な波が押し寄せ始めたのですが、
最初にきた大波がLexusNewTakumiProject2016。


これは国産自動車メーカーLexusが国内各地の伝統文化の継承を目的に、各都道府県から匠を選出し、小山薫堂氏らプロジェクトアドヴァイザーと共に伝統と革新をテーマとした作品を制作発表する企画で、
僕が徳島代表として選ばれ製作したのが“藍染サーフボード空海”

nagahara photo
shaped by koheiChiba/303surfboards

20年に渡り僕のサーフィンライフをサポートして下さっている恩師・千葉公平さん(303SURFBOARDS)と、ファクトリーの先輩の協力のもと完成したこの作品、
天然藍の濃淡で波待ちに映る空と海の水平線を表現し、その名は四国八八ヵ所遍路文化を築いた弘法大師空海に由縁。
故郷が世界に誇る文化を一枚のサーフボードに込めたこの作品が小山さんの選ぶ注目の匠に抜擢され、これを機にまた次なる波が押し寄せます。

nagahara photo

2020東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムに採用されたアーティスト野老朝雄氏の「組市松紋」のコンセプトカラーが“藍色”と発表され、
これを機に、藍の葉を発酵させた天然染料【蒅】(すくも)の国内最大の生産地として知られる徳島県が、その藍文化を全国・世界にPRすべく、それを象徴するロゴの制作を野老氏に依頼し“AI /TOKUSHIMA”藍海波紋が誕生。

nagahara photo
※藍模様写真1・2

同時期にサーフィンが正式種目として採用されたことも重なり、
Lexus匠で表彰された藍染ボード空海をきっかけに徳島県庁や野老さんとの交流が深まり、
現在、藍染サーフボード・スケートボードなどオリジナル藍染アイテム制作を通じて、官民一体でオリンピックに向けた故郷発信に携らせて頂いています。

nagahara photo

nagahara photo

不安と恐れ、迷いと失敗を伴いながらも、
自分が信じて歩んできた道がようやく世間と交わり始めた2017年。
豊かな自然と歴史文化が根付く故郷の魅力、それに気付かせてくれたサーフィンの素晴らしさを世に伝える絶好の機会が訪れている今、
引き続き四国の右下から空と海〜藍と愛をテーマに貢献すべく精進して参りたいと思います。

次回最終話は【水巡る故郷〜MadeinKaifu】、
空・海・藍・サーフィン、青で繋がる世界、それら全ての源となる水の恵み、
そんな美しい水に恵まれた故郷海部についてお話したいと思います。

色即是空〜See u soon*


永原レキ プロフィール
inBetweenBlues 代表/ フリーサーファー
徳島県海部郡海陽町生まれ。大学在学中、全日本学生サーフィン選手権大会で個人/団体優勝達成。卒業後は東京・米国・オーストラリアなどの国内外で働きながら、サーフィンと音楽と芸術を学ぶ。
27歳でUターン、2010年、地元徳島の衣料メーカー(株)トータスに入社。海部藍プロジェクトの主任として主に染色や販売、広報を担当。
2017年独立、地元の海辺でオープンした藍染スタジオinBetweenBluesを拠点に、藍染やサーフィンに関わるモノ&場創りを通じて、故郷や自然の魅力をグローバル&ローカルに発信している。
「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2016」にて制作した藍サーフボード”空海”が、スーパーバイザーである小山薫堂氏に「注目の匠」として選出された。

INTERSTYLE magazine

INTERSTYLE magazine

2024/4/17 配信

「インタースタイルマーケット」出店ブランド 続々決定!

2024/04/17

COLUMN

COLUMN

SURFCOLUMN

柴田康弘

「海の癒しと仲間のつながりでハッピーに~サーファーズケアコミュニティ~Nami-nications」

SKATECOLUMN

WAGU (和栗公祐)

「マロン・H・ジョニーからの改名」

SNOWCOLUMN

堀井良輔

「第2回 寝ても覚めても夢。」

INTERSTYLE MARKET 2024
Thailand Amusement & Attraction Parks Expo(TAAPE) 2024
GOCAF