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skate columnSKATE COLUMN 2015/7/15  

高山零央
1994年生まれの現在20歳。大阪を拠点に活動し、スケートに対するひたむきな姿勢と笑顔がトレードマークの高山零央。関西随一のスケートスキルを誇るアップカマーとして知られ、Expressionから昨年リリースされた”RIDE PRIDE”にて堂々デビュー。
instagram:leotakayama twitter:Leotakayama facebook:leotakayama
スポンサー:iS OLLiES, DVS shoes company, Chocolate skateboards,
NQS skate park, The bearings, Expression outfitters
1回目 2015/6/17 『ターニングポイントとスケートボード』
2回目 2015/7/1 『旅とスケートボード』
3回目 2015/7/15 『撮影とスケートボード』
4回目 2015/8/5 『未来』

『撮影とスケートボード』

あっという間に三回目のコラム、
梅雨明け間近で夏を感じる今日この頃、夏のスケートに耐えられるか不安な高山です。
今回は撮影とスケートボードということで、
僕と「映像表現でのスケートボード」との出会いを綴りたいと思います。

僕が最初に撮影したのはスケートを始めて間もない時、
いつもスケートを教えてくれていた親父や
after lunch skate club代表のsolarpowerに撮ってもらうようになりました。
初めて歩道にオーリーで登った時、
初めてポップショービットをメイクした時、
数々の自分の感動のシーンを携帯やデジカメで納めてもらっていました。
自分の滑りを見られるのが嬉しくて、
毎回自分のできる最大のことを撮影しては後で見て満足していましたわけです。
初メイクや自分越えの感動を再度噛みしめるわけですね。
僕は昔から人見知りで、人とコミュニケーションを取るのが苦手な方でした。
天邪鬼で、一人でいつも色々考えている様な、いわゆる周りから少し浮いているタイプの少年でした。
なにか自分が輝けるものや夢中になれるものがないか、
自分を表現する手段を常に考えていた、探していたと思います。
そしてやっと見つけてしまったんですね。
それが僕と「映像での表現」との最初の出会いでした。


そんな感じでなんとなく日々のスケート動画を撮影することをしていたんですが、
本格的に映像を撮り始めたのは中学3年以降でした。
スポンサーのスケートショップであるiS OLLiESが、
毎年末にビデオを作るんですがそのために撮影し始めたのです。
オーナーのsak8manに撮ってもらうことも多かったけど、
お店のVX2000を借りて友達同士で試行錯誤しながら手探りで撮り合っていました。
こうしてメインのフィールドが、パークからどんどんストリートに移行していったのです。
そんな流れで完成したショップビデオ、自分のパートは1分にも満たないけど、
忘年会試写会ではかなりの高揚感を得ました。
ここで、撮ったものをアウトプットしてみんなに見てもらうということ、
見ている人を驚かせたい、楽しませたいということにシフトしていきました。
そしてそれが僕の最初のフルパート、スポンサーミービデオを作るモチベーションにもなりました。


16歳のこの時期は、まだまだ未熟だけど純粋で、そして毎週末楽しくて。
パート完成のために毎週末彼らの地元神戸を中心に各地でスケートしていました。
しかもかなり多人数で(笑) そして夢中でスケートしていたら三ヶ月で完成させていました。
film & editしてくれた森田コウキ君、Ray Tait君には本当に感謝しています。良い時間でしたね。
振り返ってみると、荒削りなこのパートが始まりでした。

そして撮影し始めて、スケートビデオが更に面白く感じ始めました。
研究を重ね、その域はヲタク並へと…
好きなライダーの好きなパートは、音楽を聴くだけで映像が脳内再生され、
日常生活に異常をきたし始めるスケーターあるあるですね。
僕が初めて見たビデオは確か411でした。
丁度vhsからdvdに移行するくらいの時で、スケート始めて割とすぐビデオはみていました。
この頃はただ「外人やっばいな!」てなってましたね。
なんだか良く分からないけど、かっこいいことだけ分かりました。
そこからスケートレベルも成長するにしたがって、
どんどん色々なビデオを見て影響を受けていくのですが、一番衝撃だったのがLakaiのFully Flared。
全パートが本当にかっこよくて。
スキルはもちろん演出や編集、音楽全てがかっこよくて何百回と見ました。
オープニングのMike Moがスイッチフリップで飛んで爆発するシーンとかパニックになりましたね(笑)
最近で言うとPretty Sweetは感動しすぎて一人で泣いてたし、
やはりGirl film, Chocolate cinemaの作品は衝撃です。
先輩の勧めで昔の作品もどんどん見るようにしていますが、Mouseの頃からかっこよくて感動しました。
Yeah rightもマジで最高です。


そうしてパートも出し、ある程度レベルアップしてExpressionと出会ったのです。
Expressionとの出会いは昨年リリースされたビデオ「RIDE PRIDE」のブックレットにて
インタビュー掲載されていますので是非お買い求めください(笑)
ここでコアなビデオ作りを学ぶことになりました。
スポット、トリック、セキュリティー、更に服装や通行人まで、様々な要素で映像は構成されています。
そしてストーリーを作っていくのです。
今はwebで簡単にアップされるけど、やはりビデオは形に残るし、
全体を通してそのカンパニーのイメージを受けるし、なによりメッセージ性、説得力がありますね。
そんなプロセスで沢山成長させてもらったし、
たくさんのスケーターの想いが詰まったスケートビデオが僕は大好きです。

撮影って本当に大変です。
パート作りって本当に本当に大変です。
でも厳しい環境下でトライし、
自分越えのトリック、イメージ通りやそれ以上のトリックが乗れたとき、
何事にも代えがたい充実感、達成感に包まれます。世界一のハッピー野郎になるんです。
吠えて世界中の人に見て聞いてもらいたいくらいです。
この感覚を一度味わうとやめられませんね。梅雨も終わり、暑さ厳しい撮影シーズンの幕開けです。

skate column高山零央
1回目 2015/6/17 『ターニングポイントとスケートボード』
2回目 2015/7/1 『旅とスケートボード』
3回目 2015/7/15 『撮影とスケートボード』
4回目 2015/8/5 『未来』
 
 
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