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コラム

美谷島豪『第2回 OpenYourMind, PositiveVibes, PowerTothePeople』

2018/11/07 tag: 美谷島豪

biyajima go photo

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初めての海外旅行、初めてのスノーボードトリップ。18歳の夏。
ニュージーランド クライストチャーチ到着。まずは中古車屋を回って3人(兄とKKさん)で中古車スバルXXを10万でゲット、お世話になっていた兄の友だち元NitroライダーのRyan Bluettにルーフキャリアーとカーステを載せてもらって、葉っぱや石ころを掃除して仕上がった4WD。クライストチャーチからクラブフィールドを巡るスノーボードロードトリップだった。
ロードオブザリングのロケ地、神々の遊び場の名が付くMt.Olympusでのナッツクラッカー、高速で動くロープトゥにクラッカーを掛けてはハジかれ、乗っては引きづられ降り場までメイクするのに30分以上はかかった。(その前日にはMt.CheesemanでTバーに引きづられている。。) ワンフットでスタンバイして、ロープを挟み込むナッツクラッカーを片手で握りしめて、繋がっている腰のベルトで引っ張られていくんだけど、常に開こうとするクラッカーのチカラと途中で通過する滑車の衝撃に耐えるのが難しい。しかも幅が板一枚分しかないような斜面のへりを行かないといけなかったり、フェイキー側のロープトゥがあったり上まで行くまでの苦労は忘れられない。けど慣れてきたらこんなにいいものはなかった。自分のタイミングで乗れるし、板を脱ぐことなく滑ったままスムースにロープトゥに掛けて、好きなときに降りることもできた。オフピステにロープがグルグル回っているだけのクラブフィールドは大自然そのもの、そこに集まるバムたちとは外国人とはいえ外国なだけで、同じ人種のように感じた。全く価値観の違う日本人よりよっぽど近い存在だ。そういえば前に、人間て国とかでも分かれるけど標高でも分けられるよね、というようなことをナベさん(PranaPunks,山喜)と話したことがある気がする。
旅の後半はワナカ湖の目の前に住むWill Jackway(兄の友だち)の元を訪れ、SnowparkやCardronaに行ったり、バンジージャンプスポットでスカイスウィングなるもの(崖から50m垂直落下からの谷方向にスウィング。)をやったりした。よりリゾート感のある南島の南エリア。
スティープな岩山を滑るのもウィンドリップで遊ぶのもナチュラルのステップアップセクションで遊ぶのも初めてだった。18歳にして、『人生は最高だ』『スノーボードトリップは最高だ』『海外旅行ってなんて楽しいんだ』と人生を謳歌している気になってしまった。幸せな気持ちだった。
クライストチャーチでやらかして諭吉10万入った財布をケバブショップに忘れていった時はもう終わりかと思った。けど次の日オープン前に行ってみると財布が見える!手元に戻り、お礼を渡そうとすると、『そんなのいいから友達とビールでも買いなさい!』と言ってくれたりして、、未成年です。なんていい国なんだと思った。。その後ニュージーランドへは6回訪れることになった。

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2009年21歳3回目のニュージーランドはひとりで旅立った。長野から成田までは空港タクシーで1万円、シンガポール航空で往復12万くらい。シンガポールで乗り換えて、さらにNZのオークランドで乗り換えて、クライストチャーチという計画だった。問題はそこから目的地Mt.Huttの麓の町Methvenまでどうやって行くのか決めていなかったことだ、特に調べもせず英語もままならないので不安な気持ちのまま長野を出た、ら。長野のインターチェンジで乗り合い空港タクシーにスノーボーダーが乗り込んで来るじゃないか!!俺と同じでボードケースにでかいバックパックで、ドカドカと入ってきたのは高井富士ディガー隊長"ゴーキ"さん(November)でした。初めましての俺に気さくに話してくれて、空港でレンタカー借りるしメスベンに友だちがいるから。という事で、成田で合流したゴーキさんの友だち2人にわざわざクライストチャーチからメスベンまで乗せていってもらうことに、、ミラクルラッキー。その日はメスベンのバックパッカーに3人で泊まり、次の日2人はさらに南へと旅立って行った。ちなみにバックパッカーは突撃しても泊めさせてもらえるし、2500円以下で何軒か探すことができる。

安宿で4週間暮らすほどもお金を持ってなかったので、メスベンのスノーボーダーTreverPontingさんちに突撃。ノックノックHey Trevor son!!I'm Go!! 旅先ではローカルとの出会いが鍵でもある。その場所での良いルーティーンをいくつも知っているので、会わない手は無い。自分も、長野に来た友だちには最高に楽しんでもらうために何処へ案内するかいつも本気だ。
Trevorの家の庭には、タイヤの外れた古いFordのVanがあって荷物が置けて大人1人が寝れるようにマットレスが敷いてあった。『薪とか買うから週50ドルでいいよ』。長野の先輩スノーボーダー達が泊まってきたクラシックな下宿だ。灯りは星、暖房は無し。滑るときよりも暖かい格好をして窓と壁には荷物を並べて断熱。朝起きて車から出たら羊が目の前にいて、何とかしなくちゃいけない!と思い、威嚇しながら羊をジワジワと裏庭の奥へ奥へと追い込んで行くと、となりの牧場と繋がっていた。。

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毎年ニセコにも来ているベテランTrevorと滑るのは楽しい、勢いのあるスピード感とトリッキーさがカッコいい、Mt.HuttのSouthFaceのオープンにも敏感だ。逃さない。滑り終わったらTrevorがオーナーの室内スケートパークでスケート。Fish&Chipsでチキンサンドとチップス。星空の下寝て、またMt.Hutt..Eat Ride Sleep. .年齢の近い上手いキウイ(NZ人の愛称)もいるし日本のスノーボードショップのスタッフとか宮脇健太郎(Ride)さんとかDCPとかアルペンライダーやデモンストレーターなどなど、色々なプロライダーが集まっていてかなり刺激的。パークジャンプしたりハーフパイプしに行ったり、ノートラックパウダーをハントしたりゲレンデ圧雪をチョッカッてみたり、クリフで遊んだりFreerideに明け暮れるバム生活。さらに、Trevorにヘリボーディングに誘われた。人数に空きがあるようで、12,000円くらいで1本滑れるとのこと。。迷いに迷ったけど、帰ってからまた頑張って働けばいいやっという感じで参加決定!1本ロング、5分くらい?のライディング、面ツルアルパイン、危険箇所なし。思いっきり滑った!最後もウィンドリップでドカーンと上方向に飛んでパウダーにストンプ。下からずっと見ていたトレバーも最高だったようで、興奮気味に『イェーGo!テリエみたいだったぞ!』なんて言ってくれたりして、アゲられた。初めての一人旅はそんな感じだった。

尊敬している人のアドバイスを受け入れて、自分をプッシュして、めんどくさいこともクリアして得られる経験。自分の場合、海外旅行を色んな人に勧められた。若い内に本当に行きまくった方がいいよ、と。真に受けてきて本当に良かった。
思った通り、世界は広いし、視野も考えも広がるし、友だちもできたりして繋がっていける。経験して本当の意味で海外旅行の良さを知ることができた。さらに、日本のことをより知りたいと思うようになったり、雪質や自然地形が全く別種の環境で滑ることでスノーボードの深みが増したことは行ってみないと分からないことだった。
もっともらしい有り難いお言葉、一つの真実、とてもシンプルな答え、分かっちゃいるけど自分の肌で感じるまでは分かってるなんて言えないのかなあ?なんて思うと、人生一度、たくさんプッシュしてたくさん笑ってたくさん経験してやろうと思った。欲張りなスタイルは良くないことかと思ってたこともあったけど、去年アメリカで『God loves the ugly』って書かれてるTシャツを友だちが着てて、それを見た瞬間にとてもでかいお釈迦様が自分を手のひらの上で包み込んでくれているようなイメージが湧いて、勇気付けられた。ガンガン行こうと思った。笑
若い体力があるからこそできる経験がたくさんあると思う。後輩に海外旅行を是非オススメする。そろそろ自分が連れていく番だ。

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美谷島豪プロフィール
1988.05.05 北信エリア グーフィー
Result:
2017 Freeride World Qualifier Hakuba 4位
2018 FWQ Hakuba 7位 / Tenjin Banked Slalome 9位 / Japan Freeride Open 16位 / FWQ Arai 1位
Snowskate Result:
2017 第一回全日本スノースケートクロス選手権 1位
2018 第一回 Seki Onsen Banked Slalome 1位
「スノーボー道」を突き詰める求道者のひとり。
山に精通した父親の影響で、元旦飯綱登山や毎年1月3日には、家族でクロスカントリーを履いて戸隠の奥社へ参拝するのが恒例行事で、自然と密接に成長してきた。加えてベースである長野”CITY”での生活と遊び、これらの要素が絶妙なバランスでミックスされている。
ニュージーランドで滑り続ける夏を6度メイクし、スティープな斜面を滑るために北米への旅も実行する。地元エリアだけに留まらず、スノーボードに没頭する"時間"と得られる"経験"を貪欲に求め続けている。
スポンサー:Green.Lab snowboard, 241, Electric, Ride snowboard boots, HIDRasox, Verts, Squampton Snowskates, onedeck

 

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